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東日本大震災 国民投票/民意の表明はまず地域から(河北新報:社説)

WarszawaExpress 今井一
東日本大震災 国民投票/民意の表明はまず地域から(河北新報/社説)http://t.co/sf2WAAS
1時間前 »

「河北新報」社説
東日本大震災 国民投票/民意の表明はまず地域から 
政治と民意とのギャップが広がっている。牛歩の復旧・復興に疲労し、被災地には無力感が漂う。高まる政治不信の背景には、議会制民主主義に対する根本的な疑念がある。
 住民意識の高まりは自己決定権を取り戻す運動を呼び寄せる。原発の是非を中心に、日本にも国民投票を導入しようという動きが広がり始めている。
 「世論におもねる衆愚政治を招きかねない」など慎重意見も根強い。だが、機能不全に陥っている代表制を補完する制度として、検討に値しよう。
 同時にわれわれ地方に住む者は、別の形で意思表明する制度を構築したい。既に各地で実績のある住民投票だ。国政上の課題であっても、まず地域から声を上げていくことが大事だ。
 その「衝撃」はイタリアから伝わった。6月に行われた原発再開の是非を問う国民投票で、反原発票が約94%に達し、ベルルスコーニ首相は結果を受け入れることを表明した。
 隣国からの電力購入が可能なイタリアとわが国では事情が違う。当然のことながら、原発の是非をめぐっては多様な意見が存在する。
 だが、福島県浪江町から新潟県柏崎市に避難している男性(51)の感想は、国のエネルギー政策への関与を阻まれてきた住民の悔恨を物語る。「結果よりも、国民投票で国の方針が決まるのがうらやましい 」日本国憲法も憲法改正の手続きとして国民投票を設けている。だが、一般的な政策についての規定はなく、有権者が選んだ代表で構成される国会が「唯一の立法機関」として決定する仕組みになっている。
 福島第1原発事故を受けて結成された市民団体「みんなで決めよう『原発』国民投票」は、こうした国民投票の「敷居の高さ」を改め、エネルギー政策など重要な政策テーマについても、法的拘束力のない「諮問型」で実施することを求めている。
 民主党の桜井充参院議員(宮城選挙区)ら有志も先月、国民投票の実現を目指す議員連盟を発足させた。「間接民主主義に不信感を持っている国民の閉塞(へいそく)感を打ち破りたい」としている。
 「みんなで―」は投票年齢を義務教育修了者に拡大した草案を作成した。民意を政治に反映させるパイプを太くすることは「衆愚」に当たらない。実施に向けて、真剣に検討すべきだ。
 だが、導入までには制度設計を含めて長い年月を要しよう。差し当たり、私たちがこの問題で意思表明できるとしたら、それは地方自治体レベルでの住民投票だ。
 福島県は近く決定する復興ビジョンに「脱原発」を盛り込む。県民からの意見公募(パブリックコメント)も経ているが、こうした問題こそ県民投票にかけるにふさわしいのではないか。
 今回の事故の影響は原発立地自治体のみならず、広範囲に及んだ。推進にせよ、反対にせよ「知らぬ間に重要な政策が決まっていた」という愚は避けなければならない。決定のプロセスに県民が参加してこそ、復興の足取りは確かなものになる。
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